美白サイエンス

ホワイトメラニンスイッチをOFFにするホワイトローズマリー「カルノジン酸」の働きとは?

メラニンを作り出す鍵となる要因「MITF」とは?

MITFは、メラニン合成遺伝子にあるM-BOXという鍵穴にとりつき、遺伝子のスイッチをONにしています。

肌の色を決めるのは、血行(血液中の赤色のヘモグロビンと黄色のカロチンの量のバランス)、肌のキメ(光の乱反射作用)、そしてメラニン色素の3点が重量であることが知られています。一般に"くすみ"と呼ばれている肌色の変化は、メラニンも関係するものの、血行やキメにも大きく影響されます。一方、"シミ"と呼ばれる色素沈着は、部分的なメラニン量の異常増加によります。

メラニン色素は肌の表皮基低層にあるメラノサイトという細胞で作り出されますが、一部の例外(眼球や神経の一部)を除き、他の細胞はメラニン色素を作りません。なぜ、メラノサイトのみがメラニン色素を作り出すのでしょうか?それは、メラノサイトが特殊なメラニンを作り出すスイッチ(Mボックス)を持っている為です。その鍵となるのがMIITF(microphthalmia  associated transcription factor)。

紫外線などによって肌にストレスが加わると、メラノサイトのMITFの量が増えます。そうするとMITFは、あたかも鍵のようにメラニンを作り出す遺伝子(DNA)上にあるMボックスという部分(鍵穴)に結合し、スイッチをONにしてメラニン合成が開始されます。
MITFの作用をOFFにするホワイトローズマリー

ローズマリー中のカルノジン酸の量の変動

シミの部分では、MITF-Mボックスのスイッチが常に強くONの状態になっており、大量のメラニン色素が作り出されています。つまり、MITFの作用をシミの部分で抑制することができれば、メラニンが作り出されなくなり、シミを薄くすることができるわけです。

メラニンを作り出す遺伝子にコードされているのはメラニン合成酵素ですが、これにはチロシナーゼやTRP-1、TRP-2があります。

実は、メラニンには「フェオメラニン」と「ユーメラニン」の2種類があります。フェオメラニンはあまり黒くなく、赤みを帯びたメラニン。ユーメラニンは真っ黒なメラニンです。この割合の違いが白人、黒人、黄色人種の肌色の違いの原因となっています。

フェオメラニンをつくるにはチロシナーゼのみで十分なのですが、ユーメラニンを作り出すときには、TRP-1、 TRP-2が同時に作用しないとできません。従来の美白剤(アルブチンやエラグ酸、コウジ酸など)はチロシナーゼの活性を強く抑制しますが、TRP-1、 TRP-2はあまり抑制してくれません。

一方、ホワイトローズマリーは、鍵であるMITFの作用をOFFにしてくれる作用があります(細胞美白と言われる所以です)。その結果、チロシナーゼのみならず、TRP-1、TRP-2を作り出すこと自体を止めてくれます。つまり、真っ黒なメラニン・ユーメラニンの産生をも強く抑制してくれる優れものなのです。

カルノジン酸の美白効果

MITF-MボックスのスイッチをOFFにする成分は、ホワイトローズマリーの主成分「カルノジン酸」であることがわかっています。カルノジン酸を細胞に与えると強い抗酸化力が発揮されます。つまり、カルノジン酸は、メラニンの産生を減らす一方、高い抗酸化力によって紫外線の害から細胞を守るという効果を持っているわけです。

ローズマリー中のカルノジン酸の量は6月くらいから増大し始め、8~9月くらいがピークに。紫外線から自らを守るためにカルノジン酸を利用しているのかもしれませんね。